いよいよMicrosoft Office離れが始まった–タブレットが紙+プリンタを駆逐

MinimalMacに載った最近の記事は、一般的なアプリケーションの分野でMicrosoftが徐々に、その立場を失いつつあるという、興味深い考察を述べている。優れた記事だから一読をおすすめするが、その要点は、長年Microsoftの最大の金づるはMicrosoft Officeがユーザにとって、Windows同様に重要であることにあったが、このところ、その同じユーザが、Officeを要らないと思い始めている、ということだ。IdeaPad S12 2959 アダプタ, OfficeはMicrosoftにとって振れば金貨を生む打ち出の小槌であり、しかも至近の10年を見ても、会社とその業務をだいじにするIT部門ならどこでも、その代替製品は…それらが存在していても…まったく検討しない。Officeは、業務の必需品である。OpenOfficeだって? あんなヘンなもの、誰も使わんよ。A42-B50

ところが、タブレットの普及と共に、オフィスワーカーたちは突然、もうOfficeは要らないことに、気づいたのだ。今や必要なのは、メールとNotepadとDropbox的なものだけだ。Officeの文書はどんな製品の上でも開けるし、テキストのエディットもどんなタブレットでもできる。iPadなら、まともなワープロが9ドル99セントで手に入る。つまり、もうOfficeの出番がない。Portege M612 バッテリー

上に紹介した記事の筆者Patrick Rhoneは、これをMicrosoftの最大の“機会損失”と呼んでいるが、ぼくから見ればパラダイムシフトだ。このシフトはオフィス環境にとって、紙から電子化への移行のときと同じぐらいあつれきが大きいが、しかしそのあつれきは、今後短期間で落ち着く、鎮静化する、とはとうてい思えない。Latitude X300 アダプタ

OA(office automation)化の歩みは、ゆっくりとはしていたが、妥協のない冷徹なものだった。ぼくが子どものころの1980年代には、映画などで見る会社のオフィスは大量の紙の文書を蔵した図書館みたいで、そこで働く社員たちは図書館の司書に見えた。やや大人になったころは、紙の書類を扱うことがいやで、むしゃくしゃしてくると、ものすごい悪筆で殴り書きをした。たとえば国境における通関手続きの書類なんか扱ったことがあるが、こんな手書きの記録を政府の誰がいつ見て、不正等に気づくのか、と疑問に思った。誰も見やしない、紙の無駄遣いだ、くそったれ。Asus A6G バッテリー

しかし、古い習慣はしぶとく生き残っているし、ペーパーレスオフィスなんてまだまだ遠い話だが、でもタブレットによって、プリンターレスのオフィスは夢物語でなくなった。前世紀には、企業やお役所の主なコミュニケーション手段はタイプライターで打ったレポートやメモだった。人びとは、ペーパーワークだけのために、8時間オフィスにいなければならなかった。仕事を家ですることは、紙を家に持って帰ることだった。パソコンを使うようになっても、‘デスクトップ’、‘ごみ箱’、‘受信トレイ’、‘フォルダ’などの用語に、紙時代のなごりが色濃く残っている。HP HSTNN-DB0X

でも、今のパラダイムは何だろう? モバイルのOSにはごみ箱もフォルダもない。しかしメールにはアカウント(account, 口座)があり、メールのアイコンが空飛ぶ封筒だったりする。OS Xのメールのアイコンは今でも郵便局のスタンプだし、携帯電話を“ダイヤルする”という古い言い方も残っている。とくにAppleには、現実世界の物を使いたがる癖がある。カレンダーのアイコンは革製の日記帳だしね。でも、あと10年もすれば、“この書類に載ってるやつに会って数字を聞け”から、“ググれ”に変わるだろう。Inspiron 300m アダプタ

だからたとえばWordも、究極のタイプライターにすぎなかったのではないか? Wordの使用は、プリンタが威張っていた時代における黄金則だった。デザイン能力のないやつでも、一応、きれいな書類を作れた。Excelは、こぎれいな電子帳簿だ。重要な数字を太字にできたし、お金のある会社ではレーザープリンタでカラー印刷ができた。Fujitsu FMVTBBP101

そしてAccessは(Accessをおぼえている人いる?)、文書室のかわいそうなおばかさんたちの仕事を奪った。

そして今度はOfficeだ。その名のとおり、オフィスは変わりつつある。変化はまだ、急速でも広範でもないが、業務のインタフェイスがどんどんWeb化しクラウド化し、ドキュメントの共有は一瞬でできる。もはや社員個人がドキュメントの体裁に凝ったり体裁を気にしたりする必要がない。あとは署名が手書きから電子署名に変われば、プリンタ+Microsoft Officeの時代はいよいよ終わりだ。どこの会社/お役所も、どの社員/職員も、すべての文書をクラウド上で処理するようになる。 Inspiron 2650 アダプタ

巨艦Microsoftは沈没する? それはありえない。でも同社自身が、ポストOfficeの世代のためのサービスを、提供していかざるをえない。今は、たった2秒でこれを作れる。今さら誰が、Wordのテンプレートを必要とするだろうか。MacBook Pro 15 inch アダプタ

広告メディアとしては劣悪な貧乏くじを引かされているモバイル: Flurryの調査結果よりモバイル広告をめぐって、最近は派手な数字が飛び交っている。eMarketerによれば、今年の出稿額は合衆国だけでも26億ドルに達するそうだ。またIABによれば、上位企業のマーケターたちの72%が、今年、来年とモバイルへの広告費投入を増やすと言っている。Portege M609 バッテリー

しかしアプリ分析のFlurryが行った最新の調査は、モバイル広告の意外に厳しい現状を明らかにしている。

その要点は、モバイル広告に一見すると大量のお金が投じられているようではあっても、その額は、人びとがモバイルに費やしている時間の大きさに見合わない微々たる額だ、ということ。またその額は、企業がテレビやインターネットに投じている広告費に比べて小さいだけでなく、印刷媒体に投じられる広告費よりも小さいのだ。TouchSmart tx2 series バッテリー

Flurryの調査が明らかにしたのは、人びとがそのプラットホーム上で過ごす時間と、そこに投じられる広告費の額との落差が、いちばん激しいのがモバイルであることだ。HP HSTNN-DB0W

人びとのメディア消費時間の合計を100とすると、モバイルはその23%を占め、テレビの40%に次いで、なんと2位だ。しかしモバイル広告の総額は、広告費総額の約1%にすぎない。トップのテレビは43%である。モバイルとは真逆に、時間シェアは小さいのに広告費シェアは身分不相応に大きいのが印刷媒体で、時間シェアわずか6%に対し、広告費は29%を占める。Acer BT.T5005.001

モバイルの、この激しい落差の原因は何だろう? Flurryの説によると、モバイルは成長が急激すぎて、その市場の大きさと拡大ペースに広告が追随できていない。同社のブログは、“消費者は未曾有のペースで多様なアプリを導入し使いこなしているが、広告代理店も企業もそれに対応できていない”、と述べている。FUJITSU SIEMENS S26391-F405-L600

この調査報告書は、インターネット広告(Web広告)では、デマンドサイドプラットホーム、広告効果追跡のための多様な形式、など、広告を取り巻く技術的経済的環境が相当整備されているが、モバイル広告ではそれらがまだ一般的でない、と指摘している。Portege M607 バッテリー

Googleが、オンライン(インターネット、Web)とモバイルの広告を広告事業として一元化するなど、さまざまな変化の兆しはあるものの、モバイル広告への投資はいまだに、射撃にたとえれば、闇夜のめくら撃ちに等しい。Aspire 9504WSMi バッテリー

モバイル広告のターゲットは誰?: Flurryの調査は、モバイル広告がターゲットとして想定すべきユーザ層〜消費者層についても、数字を挙げて素描している。PA3635U-1BRM

Flurryが経営する広告ネットワークAppCircleの数字によると、およそ6万のiOSユーザのうち、広告のクリックスルーレートとコンバージョンレートがもっとも高いのは、中産階級/大学卒/女性/年齢25〜34歳、でくくられる層だ。携帯電話やスマートフォンそのものには、とくに女性偏重のイメージはないので、この結果は意外だが、とにかく女性は男性に比べて、コンテンツを見ながら広告にも反応する人が多いようだ。Fujitsu FMV-BIBLO MG75S バッテリー

モバイル広告への肯定的な反応が女性よりも男性が高い唯一の年齢層は、13〜17歳だ。しかしそれは単に、ゲームをするときの彼らの指が、忙しすぎるせいかもしれない。Asus A6F バッテリー